帯状疱疹という病気は,ご存知でしょうか?耳にした事くらいはあるのでは?知り合いや,家族がかかったという方もいらっしゃるかもしれません。
子供の時に感染する水疱瘡ってありますね。そのウイルスが,身体のどこかに眠った状態で休んでいるのですが,身体の状態が悪くなると,ウイルスが活動を始めて帯状疱疹という病気を引き起こします。普段は,身体の免疫力が優っているので,ウイルスが眠っているのですが,身体の方が弱るとウイルスの活動がスタートするのです。
その抑えている力,免疫力を上げる働きが,ブースター効果です。それは,どういう時に起きるかというと,同じウイルスに接触する事で,身体の免疫力が上昇すると考えられています。水疱瘡の子供さんや,お孫さんに接触すると,ブースター効果が起きるのです。あるいは,帯状疱疹の患者さんに接触すると,ブースター効果が起きるのです。
新型コロナウイルスの予防で,ブースター効果って言葉が広まり,お分かりかもしれません。2回目のワクチン接種,3回目のワクチン接種によって,人工的にブースター効果を発揮させている訳ですね。
帯状疱疹に話を戻します。日常生活で,感染した人と接した方が,ブースター効果が起きて,帯状疱疹に罹りにくくなるという訳です。ところが,水痘になる子供さんがどんどん減少しているのです。なぜかといいうと,水痘・帯状疱疹ワクチンが定期接種となり,ほとんどのお子さんが接種するようになったからです。水痘の罹患率が減少しているのです。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/varicella-m/varicella-idwrs/7620-varicella-20171020.html
このことが,帯状疱疹の発生と大きく関係しているのです。